
本記事では、黒字倒産について解説します。
黒字倒産とは?
黒字倒産は、決算では黒字状態であるのに倒産してしまうことをいいます。
そもそも倒産とは何かというと、企業が債務の支払い不能に陥ったり、事業の継続が困難になることを指します。
黒字倒産の原因は?
黒字倒産の原因は、会計のルールにあります。
会計では、商品・サービスが売れた事実に基づいて計上します。
しかし、実際には現金は未収状態の「売掛金(※)」であることも少なくありません。
キャッシュフローを把握せず、帳簿上の数値のみを鵜呑みにした取引を繰り返すことで、必要なタイミングで支払いができず、倒産に至るのが「黒字倒産」の正体です。
※売掛金とは
売掛金は、売った側が品物を渡し、代金をまだ受け取っていないものを指します。
「売掛債権」という言葉がありますが、これは未収代金を指しています。
黒字倒産の回避方法は
黒字倒産の回避するポイントは、次の通りです。

1.在庫管理の徹底
黒字倒産の原因である「在庫管理不振」を解消し、適切な仕入れ量を確保することが考えられます。
キャッシュを商品という資産に返還し、在庫として抱えている間、その商品を販売することで初めてキャッシュになり、売上として「費用」計上されます。
在庫のうちは資産ではあるもののキャッシュではないのに、仕入れ先にはキャッシュを支払っている状態です。
ですから、過剰な仕入は手許現金を減らすことでしかなく、在庫であるうちは間違いなく負債予備軍であるという自覚をもって、適正量を管理しましょう。
2.キャッシュフローを把握する
決算書類のうち、現金について記録される「キャッシュフロー計算書」があります。
経営者の多くは損益計算書(PL)の利益と損失ばかり気にしがち。
帳簿上の数字を過信せず、定期的にキャッシュフローを見直す事で黒字倒産は回避できます。
まとめ
本記事では、黒字倒産について解説しました。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。