
本記事では、今更人に聞けない「厚生年金保険って何?」について解説します。
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厚生年金保険とは?
厚生年金保険とは、社会保険の1つです。
会社に勤める従業員等を対象とした年金制度で、20歳以上60歳未満の全ての人が対象の「国民年金」に”上乗せ”されるもので、保険料は会社と従業員が折半して支払います。
次に該当する事業所は、この厚生年金保険に加入する義務があります。

厚生年金保険料を納めると、原則65歳から「老齢厚生年金」として支給されます。
厚生年金保険の金額は?
厚生年金保険に加入している事業所の従業員は、給料から保険料が「天引き」されます。
負担額は毎月の給料により、次の32等級に分類したもののうちから決まります。

引用:厚生年金保険料率(一般・坑内員・船員の被保険者/令和5年度版)|日本年金機構
令和5年3月からの健康保険料はこちらからご確認いただけます。
令和5年度は「標準報酬月額」に保険料率9.5%をかけた額を厚生年金保険料として控除(≒天引き)されています。
月給20万円の従業員の場合
例えば、月給20万円の従業員の場合。
19万5,000円以上21万円の「14等級」に該当し、標準報酬月額は20万円となります。
保険料額は、20万円×18.3%=3万6,600円ですが、労使折半のため、1万8,300円を天引きされます。
支払った保険料はどうなる?
毎月自動で控除されているけれど、その後はどうなるの?と不安な方もいるかもしれません。
支払った保険料は原則、65歳から「老齢厚生年金」として受け取る事ができます。
ただし、納付機関が10年以上なくてはならなかったり、受取り自体に手続が必要となります。
パート・アルバイトでも加入できる?
下記の条件を満たしたパート・アルバイト、契約社員や時短勤務対象者でも、厚生年金保険の加入者になることができます。

加入手続は勤務先の事業所を通して行いますので、人事労務担当者等にご相談ください。
転職した場合は?
せっかく加入したのに退職した場合、厚生年金保険の加入状況はどうなるのでしょうか。
この点、退職から次の就職までの間隔が「0日」であれば、会社側が全ての手続を行ってくれるので「年金手帳」または「基礎年金番号通知書」を準備しましょう。
もしも、1日以上の間隔が空いてしまった場合。
退職後は「国民年金」に加入する手続が必要になります。
この場合、あなたがお住まいの市区町村役所に「年金手帳」または「基礎年金番号通知書」を持参して申請します。
病気やケガの時に給付はある?
「年金」と名がつくため、老後にしかもらえないとお考えの方もいるかもしれませんが、厚生年金保険には「障害年金」「遺族年金」など別の制度もあります。
各制度ごとに支給要件が異なりますので、まずは勤務先にご相談ください。
まとめ
本記事では、厚生年金保険制度について解説しました。
社会保険のプロは「社会保険労務士」です。
お困りの際は、こちらからお近くの社労士を検索できますので、相談してみましょう。
本記事を書いた人は
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。