
先日、令和6年度の太陽光発電の導入時に活用できる補助金情報が各省庁から公開されました。
来年度の補助金・助成金の申請を考えている方は、早めにチェックしておきましょう。
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補助金制度のポイント
補助金・助成金に関する情報は、常に更新されます。
申請者全員が対象となるものもあれば、一定の要件をクリアしなくてはならないものもあります。
自分が活用できる制度はどれなのかを考えるのと同時に、必ず補助金・助成金がもらえるわけではないことを知っておいて下さい。
国の補助金
国が主体となる助成金は下記の通りです。
(2)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備島の価格低減促進事業
(3)(ソーラーカーポート)建物における太陽光発電の新たな設置手法活用事業
(4)(営農地・ため池・廃棄物処分場)地域における太陽光発電の新たな設置場所活用事業
(5)(建材一体型)窓、壁等と一体となった太陽光発電の導入加速化支援事業
(1)需要家主導太陽光発電導入促進補助金
令和4年度から展開されている「需要家主導太陽光発電導入促進補助金」は、発電事業者・小売電気事業者・需要家の三者による太陽光発電の導入を補助する事業です。
目的は、発電事業者と需要家が別の事業体となるオフサイトコーポレートPPAの普及で、三者の一部または全部が同一の事業者でもOKとされています。
今年度から蓄電池併設型区分が新設されましたが、来年度も継続される見込みです。

公募日程は公開されていませんが、今年度、前年度等を参照する限り、令和6年3月中旬から10月下旬にかけて行われるのではないか、と考えられます。
主な事業要件として、
✓FIT・FIP設備でないこと
✓自己託送でないこと
✓合計出力2MW以上の設備
✓補助対象経費のうち、蓄電池を除く単価が23.6万円/kW未満
✓蓄電池を導入する場合、蓄電池の単価19万円/kWhであること
✓最低8年以上の電気利用契約等を締結すること
などが挙げられます。
(2)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備島の価格低減促進事業
工場の屋根などのオンサイトに、自家消費用の太陽光発電設備および蓄電池を導入する事業を対象として補助事業です。
ストレージパリティとは、蓄電池を導入しない場合と比べ、導入した場合に経済的メリットが見込まれる状態のことをいいます⚡

公募予定は、令和6年3月末から6月頃の見込みです。
主な事業要件は、
✓自家消費型太陽光発電を導入する事業で、戸建住宅を除いて、太陽電池出力は10 kWh以上
✓定置用蓄電池または車載型蓄電池を導入する事業では、戸建住宅を除き、定格容量4,800Ah/セル
✓発電電力を導入場所の敷地内で自家消費すること
✓戸建住宅を除き、発電電力を系統に逆潮流させないこと
✓戸建住宅を含めて、FIT・FIPの認定を受けないこと
などが挙げられます。
(3)建物における太陽光発電の新たな設置手法活用事業
(4)地域における太陽光発電の新たな設置場所活用事業
(5)窓、壁等と一体となった太陽光発電の導入加速化支援事業
自治体の補助金
今年度、太陽光発電設備を対象とした補助金を実施した自治体は下記のとおりです。
✓神奈川県
✓静岡県
✓愛知県
✓栃木県
上記以外にも実施している自治体はあろうかと思いますので、お住まいの地域が実施しているかどうか確認しましょう。
国の補助金と併用できるものもありますので、賢く、上手に使っていきましょう✨
申請の流れ
多くの場合、ハウスメーカーから申請を打診されると思われますので、必要書類等は適宜確認しながら薦めましょう。
申請の流れは下記の通りです。
2.受理決定通知が届く
3.着工
4.竣工後、工事完了報告書の提出
5.補助金の支給
申請する補助金・助成金により申請に必要な書類、スケジュール等が異なる場合があります。
ただ、一般的には「着工前」に申請することになりますから、よく確認してください。
また、工事完了後には報告書の提出を求められることがほとんどです。
「ふぃ~終わった~✨」とすっきりして忘れることのないよう、注意しましょう。
補助金制度利用時の注意点
太陽光発電に係る補助金・助成制度を利用する際は、下記のポイントに注意してください。
2.事業者が限られるケースもある
3.着工前に申請するのが一般的
4.メンテナンスに一定の費用がかかる
太陽光発電に関する補助金制度では、補助対象が「蓄電システムの導入」となるのが一般的です。
また、自治体が補助機関となる場合には、同区内にある事業者を指定されることもあります。
地産地消をイメージしてもらえるといいかもしれません。
自治体としては、自分の管轄内を活性化する狙いもありますから、区域外の事業者に依頼を検討している場合には、国の制度等も検討しましょう。
太陽光発電による「売電」を目的とした導入の場合、売電価格の相場等はしっかり確認しましょう。
また、パネル等のメンテナンスには費用がかかりますので、維持費を考慮したうえで、導入を検討しておくといいですね。
まとめ
今回は、太陽光発電設備を導入する際に活用できる補助金・助成金について解説しました。
大きな買い物ですから、賢く、上手に補助制度を利用しましょう。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。