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行政書士試験まで、あと約4か月。この時期に最も多いご相談が、
「7月ってどう過ごせば良いですか」
というものです。
結論から申し上げます。
7月の学習が戦略的に組めているかどうかが合否を左右します。本記事では、合格者が実践していた7月の学習法と、やってはいけない落とし穴、生活習慣までまとめて解説いたします。
7月は「自分ののびしろ」に気づける月
6月までに一通りテキストを読み終えた。
過去問も一通りまわした。”知っている感”はついてきた――
けれど、この時期から浮き彫りになるのが「分かったつもりだったのに解けない」現象です。
たとえば、
- 条文の主旨を問われたものの答えられない
- 選択肢がすべてそれっぽく見え、選択に迷う
- 自信のある問題で失点し、復習で勘違いに気づく など
この違和感は7月特有だと思っています。
なぜなら、6月までインプット中心だった勉強から、”本当に理解しているか”、”本当に点が取れるか”が問われ始めるから。
ここで重要なのは、このズレを放置して進む人が多い点です。
「まだ間に合うから」
「まあ、今はミスっても大丈夫」そんな後回しの癖が8月、9月になり暴発することがあります。
7月は、あなたが思っている以上に合否を分ける時期。
今のあなたが抱く「違和感」は伸びしろかもしれませんが、気づく、向き合う、修正ができなければ、合格は難しいかと思います。やってはいけない学習法(7月)
1.量だけをこなす自己満アウトプット
この時期、よく目にするのですが、
「今日は10時間勉強した!」
「過去問10年分まわした!」という声です。
確かに、それだけの時間・量をこなすのは素晴らしいことですが、それ、本当に得点に繋がりますか。
よくある誤解
- とりあえず解けばOK
- 数をこなせば慣れる
- 間違えたところも何度かやれば正解になる
実際の合格者は
- 選んだ理由や間違えた部分を特定する
- 正解しても根拠が曖昧なら「運」と割り切り、復習対象とする
- 毎週テーマを絞り、「理解強化」「定着確認」を分ける
努力の「量」ではなく、「意味」を可視化できるかどうかがポイントです。
2.全科目を萬遍なくやる安心コース
「今日は民法→行政法→会社法・商法→一般知識を2時間ずつ」
一見、理想的に見える計画ですが、実際には全方位が薄く、勝ち筋を1つも見出せない戦略です。
なぜ危険なのか
- 記憶が分散し、いずれも曖昧となる
- 得点源が育たぬまま本番を迎える
- モチベーションが忙しさに負ける
合格者が意識したこと
- 得点源から育てる
- 苦手科目は週単位で集中して取り組む
- 商法・一般知識は後回しにて鮮度を上げる
この時期に必要なのは、自分の強みを育てること。
満遍なく=安心というのは裏を返せば「逃げ」ではないでしょうか。
3.一問一答アプリばかりで記述力スルー
スマホで隙間時間に学習するのは素晴らしいのですが、一問一答だけに偏ると秋に詰みます。
よくあるパターン
- キーワードだけを撫で「わかった気」になる
- 文脈や条文構造を理解せぬまま正解してしまう
- 記述問題を見た瞬間、放心する
記述に強い人の共通点
- 用語の意味を自分の言葉で伝えられる
- いつ、誰が、何をしたかについて構造を意識して覚えている
- 30文字程度で要点をまとめる練習を早くから始めている
7月中、1度でもいいので文章を書く経験をしておくことで、秋以降の記述対策の負荷が下がります。
合格者がやっていた7月の習慣
合格者は7月、気合いではなく「仕組み」で整えていました。
努力を感情任せにすることなく、習慣として組み込むことで毎日安定的に積み上げる。
最終的に得点力となるのは、こうした姿勢です。
1.毎朝、行政法・民法を回す時間を固定(ルーティン化)
「朝の30分は行政法を5問」
「その後、民法の判例チェックを15分」これを毎朝、同じ時間にやる。
特に行政法・民法は配点も大きく、試験全体の土台となります。
この2科目を歯磨きレベルで扱える人が、結果として秋に強くなるのです。
ポイントは、「時間帯」と「量」を固定すること。
- ×気が向いたらやる
- 〇朝7時~8時は行政法タイムのように生活に組み込む
これにより、「勉強するかどうか」ではなく「いつも通りやる」だけのATモードで進行することができます。
2.模試の成績は「順位」ではなく「弱点の特定」に使う
模試は通過点です。
しかし、「合格ラインに届かなかった」「A判定だったから安心」等と一喜一憂する人をよく見かけます。
合格者は、模試を精密検査と捉えて使っています。
- ×とれた点数で満足/絶望する
- 〇「どの分野が不安定か」を洗い出す
そして、結果をスプレッドシート等で可視化し、「補強リスト」を作成して翌日以降の学習計画に反映させる。
このループを早めに回している人ほど、秋の実力が安定して伸びています。
3.寝る前に1問、記述の要点のみを抜き出す
記述対策というと、「40字ぴったりで書かなければ」と思いがちですが、合格者の多くは「要点を拾う」練習から始めます。
たとえば、
- 取消訴訟の原告適格とは何か、を20字以内で書いてみる
- 委任契約と請負契約の違いを一文で説明してみる
この手書き→脳で整理→言葉にする作業こそ、記述問題で問われる思考+表現の練習になります。
たった1問だとしても、毎日眠る前に積み重ねることで1か月30問分の記述メモが残ります。
行政法と民法を日常化できた人が秋に伸びる
「過去問を解く」自体は珍しいことではありません。
しかし、決まった時間に、決まった科目を、決まった目的で継続して解いている人は意外に少ないものです。
この点、習慣化しておくと迷いが減り、リズムが崩れづらく、試験直前期における精神面の安定に役立ちます。
要するに、「やる気」ではなく「仕組み」で回す人が勝ちます。
生活習慣の見直しも必須です
どんなに良い参考書を使っても、どれだけ戦略的に計画を立てても、脳が働いていなければ意味がありません。
学習だけでなく、脳が活動しやすい生活を設計することを目指しましょう。
7月から先の勉強では、「知識量」だけでなく脳のパフォーマンス勝負になります。
そのため、合格者の多くは生活習慣そのものを「合格仕様」に調整していました。
1.朝型へのシフト/本試験は昼にはじまる
行政書士試験は午後開始ですが、集中力が最大化されるのは午前中です。
つまり、午前中に最も脳が冴えている状態を作れるかどうかがカギとなります。
よくある失敗
- 夜遅くまで勉強→睡眠不足→翌日午前中は使い物にならない
- 本試験開始の13時に勉強開始
合格者の習慣
- 朝7時には机に向かう
- 本番と同じ時間帯に問題演習を行い、脳を慣らす
朝が弱い方はまず、起床後30分以内に日光を浴びる、白湯を飲む、軽いストレッチを行うなど、ゆるやかな調整から始めましょう。
2.食事の内容と時間/記憶の定着は「腸」で決まる
記憶力は脳だけの問題ではありません。脳は、血糖と腸内環境に強く影響を受けています。
ありがちなNG習慣
- 朝食を抜き、昼にドカ食い
- 夕食が遅く、寝付きが悪い
- 甘いもので眠気覚まし→血糖値乱高下で集中力が切れる
合格者の工夫
- 朝:たんぱく質と炭水化物をしっかり摂って脳を起こす
- 昼:炭水化物+野菜メイン、午後の眠気対策に腹八分目
- 夜:寝る3時間前までに食事を終え、胃腸を休める
7月以降は「何を食べるか」より「いつ食べるか」がパフォーマンスが直結します。
3.スマホ時間の制限/最大の集中破壊装置
勉強中の集中を最も奪うのが、スマホの通知音と画面のチラ見です。
特に7月は暑さで集中力が下がりやすく、スマホ逃避が起こりやすい時期でもあります。
よくあるパターン
- 問題がわからない→ちょっとSNS→30分経過で絶望
- 学習アプリを使っているのに通知で意識が迷子
- 「今日はやったぞ」という気分に浸るだけ
合格者の実践
- スマホは別室管理
- 通知オフ+機内モードにする等、環境による制御
- 学習時間はアナログ管理に切り替え、スマホに頼らない
スマホ対策は気合いではなく仕組みがカギです。
ルールを決め、物理的に制す。
記述対策の具体例や模試の活用法はこちら
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
本記事では主に「7月の戦略」全体についてご紹介しましたが、
「具体的に記述対策って何からすればいいの?」
「模試は受けたけど、どこをどう復習すればいいかわからない」そんなお悩みを抱えている方へ、記述式と模試の使い方について動画にて解説しております。
たとえば、こんな内容を扱っています
記述対策編
- 30字・40字の構造とは?「誰が、何を、なぜ」をかき出す
- 過去問記述の見落としがちなNG回答例
- 文章が浮かばないときの言い換え技術
模試活用編
- 模試の結果を得点ではなく「傾向と対策」に変換する方法
- 正解肢の偶然の産物を見抜くチェックリスト
- 模試後にすべき「7つの振り返り」
動画はこちらからご覧いただけます
読むより観たい方、手を動かしながらインプットしたい方にオススメです。
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