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自分で定款を作りたい方に!作成と認証に必要な手続を解説します【株式会社】

「自分で事業を立ち上げたい!」「事業が波に乗ってきたから法人成りしたい!」

この希望を叶える選択肢の1つが株式会社の設立です。

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会社の設立には、定款ていかんの作成が不可欠ですが、「何それ?」と思う人もいるでしょう。

当ページでは、この「定款の作成」に必要なプロセスと、作成後の手続をできるかぎりやさしく、詳しく解説します

こんな方にオススメ
✓自分で定款をつくりたい
✓法人設立にかかるコストをできるだけ抑えたい
✓人に任せるのが苦手

著者プロフィール

榊原 沙奈(さかきばら さな)
平成弐年式 やぎ座のO型。
ヲタク行政書士®として、会社や事業の立ち上げ、運営、廃業に関わる悩みに効く情報を発信しています。経営理念は最高の味方に

定款(ていかん)とは

定款は、会社内の六法全書のようなもの。会社に必要な誕生から終わりまでのルールを詰め込んだ「ルールブック」です。

新しい会社を立ち上げるには、法務局で設立登記という申請を行います。一般の人から見た会社の誕生は、この登記が完了した時点をいいます

設立登記をしていなければ、会社として不成立。
怪しいな…と感じる(自称)経営者がいれば、登記を確認しましょう。

定款は「電子」と「紙」の2種類

定款には、(1)紙定款と(2電子定款があります。

(1)紙の定款

紙定款は、A4サイズの用紙を使用したものです。契約書を作成した事がある人は、契約書をイメージしてもらうといいでしょう。

作成した紙定款には、発起人全員が記名押印します。

(2)電子定款

電子定款は、パソコンで文書作成ソフトを使って作成します。

作成したデータはPDFに変換し、電子署名を行ってからメモリ媒体で物理的に公証役場へ持ち込みます。

電子署名をするには、専用システムを購入する必要があります。

紙定款と電子定款の違い

紙定款と電子定款の違いは、印紙代がかかるか、かからないか

 ・ とあるように、紙の文書には印紙代がかかりますが、電子定款にはかかりません。

ただし、電子定款の作成に必要なソフト、システム利用料等がかかりますので、手間やコストの面からどちらがお得なのか、吟味して選択しましょう。

定款の認証

作成した定款は、公証役場に持ち込んで公証人に確認してもらいます。

公証人の確認をクリアすると、認証に移ります。この認証を受けたものを「原始定款」と呼びます

認証後に内容を変更する場合、1から手続をやり直す必要があります。
そのため、認証前にできる限り、内容を精査しましょう!

認証を受けていない定款は、法務局で受付けてもらえません。認証の権限は、公証人だけが持っているものなので、お近くの公証役場を調べておきましょう。

公証役場に行こう!

公証人は、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局に所属しています。

法務局は都道府県単位で設置されているので、神奈川県内に本店を置くのに、東京都内の公証役場で認証を受ける事はできません

もし出来たとしても、無効です。

公証役場に行く際は、事前に予約をとり、必要なものや草案を確認してもらいましょう。

公証役場について知りたい方は、下記ショート動画をご覧ください。

公証役場って何するところ?

定款を作成してみましょう

定款の基礎知識について学んだところで、いよいよ作成に入ります。

株式会社の定款には、「発起人」「株主」「役員」が登場します。

発起人とは

発起人ほっきにんは、会社設立の言い出しっぺです。

どんな目的で、どのような会社を創り、誰に運営を任せるのかを決めていきます。

いわゆる”オープニングスタッフ”なので、横入りは許されません。

株主とは

株主は、運営に必要なお金を出す出資者です。

スポンサーに近い立ち位置で、会社にとって実質的なオーナーは株主となります。

株主になる条件、辞める条件を定款で定めます。

役員とは

役員は、実際に会社の舵取りをする人です。

船を作ろう!と言い出した発起人、造船や運行に必要なお金を出すのが株主だとすれば、船の船長にあたるのが役員となります。

役員を決めるのは、発起人・株主ですが、役員を何人置くのか、役員を代表するのは誰なのか、どのくらい報酬をあげるのかを定款で定めます。

「人」を意識しつつ作成すると迷いません

定款に登場する人達を理解したところで、今度こそ作成していきましょう!

第1章 総則

商号

商号は「絶対的記載事項」です。簡単にいうと社名のことで、「株式会社」の文言を入れなくてはなりません。

ただし、次の点には気を付けましょう。

商号を決めるときの注意点
1.本店所在地と同一の場所に同じ商号があるのはNG
2.誤認させる商号はNG
3.記号や音読できない文字は使用NG

記号は使用できないものの、ローマ字、数字は使用できます。

目的

目的は「絶対的記載事項」です。

設立する会社が、どのような事業を行うのか、わかりやすく記載します。

目的を決めるときの注意点
1.法に触れるものはNG
2.ボランティアなど慈善的な目的表記はNG
3.ややこしい言い回し、難解な文言NG

事業目的に明確なルールはありませんが、「適法性」「営利性」「明確性」「具体性」の4基準から審査されます。

このうち、特にわかりづらいのは「営利性」だと思います。

営利性とは、事業を通して手に入れたお金を、株主に分配する等「利益ギブ」を目的に運営することをいいます。

株式会社は営利目的があることが前提なので、これと矛盾するボランティア等の文言はNGとなります。

本店の所在地

本店の所在地は「絶対的記載事項」です。

会社の本店をどこに置くのか、明確に記載します。要は、住所です。

登記上は番地まで記載されますが、定款上は「最小行政区画」までの記載で良しとされています。

神奈川県の場合、最小行政区画は市町村ですが、東京都では区までとされています。

地域により「最小行政区画」の単位は異なりますので、作成前にご確認ください。

最小行政区画を使用するメリットは、将来的な定款変更の手間・コスト削減です。

定款の内容に変更があると、その度に株主の同意が必要となりますが、同じ区画内で本店を移転した場合、この手続が不要ですよね。

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公告の方法

公告の方法は「任意的記載事項」です。任意的記載事項は、書いても書かなくてもいい性質のものですが、定款に記載しない場合、官報に掲載する方法で公告するものとして扱われます。

公告には、次の3つの方法があります。

1.官報に掲載する
2.日刊新聞に掲載する
3.電子公告

1以外の方法を考えているのなら、定款に記載しなければなりません

第2章 株式

株式会社の中核である「株式」に関する章です。

発行可能株式総数

発行可能株式総数は「絶対的記載事項」です。会社が発行できる株式数の上限を定めます。

もし、株券を発行しない場合でも記載は必要なので注意してください。

株式会社が資金を調達する場合、株券を発行し、資本金を増やす「増資」の方法をとることがあります。

この場合、発行可能株式総数いっぱいまで株式を発行していれば、定款の発行可能株式総数を変更する手続からはじめることになります。

少し多めに設定しておくと、増資の手続がスムーズに運びますね。

株券の不発行

株券の不発行は「相対的記載事項」です。定款に何も書かなければ、この会社は株券を発行しないだろうとみなされます。

株券を発行したい場合、定款できちんと定めましょう

株式の譲渡制限

株式の譲渡制限は「相対的記載事項」です。

株式会社の実質的なオーナーは株主ですが、株主が自由に株式を譲渡できる場合、経営陣にとって望ましくない人がオーナーになる可能性も。

株式を譲渡する際、その条件を「株主総会または取締役会での承認」と定めることで、招かれざる株主を避けることができます。

株式の売渡し請求

株式の売渡し請求は「相対的記載事項」です。この売渡しは、「会社」から「株式を持っている人」の流れを想定したものです。

株式の譲渡に制限をかけた場合は「株主」から「第三者」への譲渡・売買が前提でした。

株主が亡くなった場合、譲渡・売買を経ることなく、相続人が株式を承継することができます。

「譲渡・売買」と「承継」では、法的な取扱いが異なります。
「承継」で誕生する株主は、譲渡制限だけで防ぐことができないため、承継によって株主となった人に「株式を売ってほしい」と請求するための条項です。

売渡し請求ができる株式は「譲渡制限株式のみ」なので、必ずセットで記載しましょう

株主名簿記載請求

株主名簿記載請求は「任意的記載事項」です。

株式会社は、株主から請求がなくても、株主名簿に記載をしなくてはなりません。

(1)株式を発行したとき
(2)株主が株式を取得したとき
(3)自己株式を処分したとき

株式を取得した人は、株主名簿に必要事項を記載するよう、会社に請求することができます。

このときに必要な要件は、「法務省令」で定められていて、株式取得の承認を受けなければ、名簿への記載請求もできません。

質権の登録および信託財産の表示

質権の登録及び信託財産の表示は「任意的記載事項」です。

株式は、質権・信託財産にすることができるため、この際に必要な手続を設定するものです。

株式に質権を設定するには、略式質・登録質のいずれかによります。

株券を発行する・しないにより、内容も合わせていかなくてはなりませんので、注意しましょう。

手数料

手数料は「任意的記載事項」です。ここでの手数料とは「株主名簿記載請求」「質権の登録及び信託財産の表示」にかかる費用をいいます。

この他、株券をなくした株主に対する「株券の再発行請求」にかかる費用も定められます。

株主の住所等の届出

株主の住所等の届出は「任意的記載事項」です。

株主名簿には、氏名・住所などを記載しなければなりません。このとき、本人確認をする必要もあるため、定款に定めておくのがオススメ。

基準日

基準日は「相対的記載事項」です。株主が株主として、その権利を行使できる最初の日を基準日といいます。

相対的記載事項なので、決めても決めなくても構いませんが、決めた場合、公告手続をしなくてはならない場合もあります。

第3章 株主総会

株式会社で大事な決めごとをする時は、株主総会を開きます。

招集および招集権者

招集及び招集権者は「任意的記載事項」です。株主総会には、定時と臨時があります。

定時株主総会は、毎事業年度 決まった時期に開催しなくてはならないとされています。

このとき、招集はいつ、誰がするのかを決めておくのがこの条項です。

決めなくても問題ありませんが、決めておいた方が運営上はとても楽になります。

議長

議長は「任意的記載事項」です。株主総会で議長を務める人を定めます。

一般的には、代表取締役が務めますが、別の人にすることもできます。

決議の方法

決議の方法は「相対的記載事項」です。

定款で定めない場合、議決権を行使できる株主の過半数が出席し、出席した株主の過半数の賛成があれば決議に至ります

これと異なるルールを決めるには、定款上にしっかり記載しなくてはなりません。

実務上は、もうすこしゆるい定めを置くことが多いです。

総会決議の省略

総会決議の省略は「相対的記載事項」です。

少数の株主で運営する会社の場合、株主総会を開かなくても可決が見込める議題もあります。

この場合、書面または電磁的記録(メール等)により、総会決議と同様の効果をもたせることができます。

第4章 取締役および代表取締役

株式会社には、役員を設置します。

取締役の員数

取締役の員数(人数)は「任意的記載事項」です。株式会社では、取締役を必ず置かなくてはなりません。

ただ、必要とされる取締役は原則1人からなので、本条項で設計します。

取締役の選任方法

取締役の選任は「相対的記載事項」です。

選任方法は、株主総会の普通決議によりますが、この際に必要なら出席数を定款で決めることができます。

取締役の任期

取締役の任期は「相対的記載事項」です。

任期は原則、選任から2年以内ですが、定款で延長または短縮することができます。

任期の伸長による最大のメリットは、取締役の改選時にかかるコストカットです。

通常、役員の任期が満了すると、新任者につき「重任登記」が必要です。登記には、登録免許税がかかるので、少数で運営する会社なら、上限値を設定しておくと後々楽ですよ。

代表取締役および役付取締役

代表取締役及び役付取締役は「任意的記載事項」です。

取締役会を設置する場合、取締役会の決議により、代表取締役を選ぶ必要があります。

代表取締役は、必ず1人でなくてはならないわけではないので、複数人選ぶ事も可能です。

代表取締役社長のほかに、取締役会長、取締役副社長常務取締役など、役を決めることもできますよ。
ただし、登記上は「代表取締役」と「取締役」の2種類のみとなります。

報酬等

役員報酬等は「任意的記載事項」です。簡単に言えば、役員に支払う給与のことをいいます。

定款で定めなければ、株主総会決議で金額、算定方法を決めることになりますが、一般的な中小企業では、金額を決めることになるでしょう。

会社の設立時は、決定事項が膨大なので、代表自らの役員報酬は後回しになることも。

役員報酬を甘く見ると、税金面で損をすることもあります。

忘れないように考え、決めておきましょう。

第5章 計算

「数字」に関わる章です。

事業年度

事業年度は「任意的記載事項」です。

事業年度は1年を超えることはできませんが、短くするぶんには構いません。

また、多くの会社で3月決算を採用していますが、必ずしも3月決算であることは求められません。

剰余金の配当

剰余金の配当は「任意的記載事項」です。会社から株主に対し、儲かった部分を配当することを「剰余金の配当」と呼びます。

剰余金の配当回数に、上限規定はありません。

純資産額による制限および分配可能額をクリアしている場合に限りますが、同じ年度内に複数の配当を行うことも可能です。

純資産額・分配可能額による制限
✓株式会社の純資産額が300万円を下回っている場合、剰余金の配当はできない
✓剰余金の配当による株主への交付額の総額は、効力発生日における分配可能額を超えてはならない

第6章 附則

附則では、第1章から第5章までに定めなかった事柄に触れます。

設立に際して発行する株式

設立時には、発行株式数と発行可能株式数を決めます。

発行株式数は今、発行可能株式総数は将来 発行する株式数を決める点で異なります

発行株式数を考える前に、資本金の金額を決定しましょう。

ここから逆算し、発行したい株式数、1株当たりの金額を決めていきます。

設立に際して出資される財産の価額および資本金

設立に際して出資される財産の価額および資本金は「絶対的記載事項」です。

発起人は、株式会社の設立にあたって、設立時発行株式を必ず1株以上は引受けなければなりません。

設立時発行株式を引受ける際、お金を出す場合と、財産価値のある「現物」を出す場合が考えられます。

出資財産の2分の1までは、資本金ではなく、資本準備金とすることもできます。

最初の事業年度

設立後、最初の事業年度から1年を超えることはできません。

例えば、3月決算の会社の場合。

設立日が3月31日だと、たった1日のために決算手続をするのは面倒との理由で、翌年度に1日を足し、366日を1事業年度にしたくなりますよね。

反対に、たった1日でも1事業年度は1事業年度として取り扱えますので、操業年度をかさ増しする場合には使えるかもしれません。(こんな人がいらっしゃるかどうかはわかりませんが…)

設立時取締役

設立時取締役は「任意的記載事項」です。

特別な定めをしなければ、発起人の議決権の過半数で決定します。ここで選ばれた人は、出資が完了したとき、設立時取締役に選任されたとみなされます。

複数の取締役がいる場合、代表取締役を定めていなければ、それぞれが設立時取締役となります。

発起人が取締役になるわけではありませんので、注意しましょう。

発起人の氏名、住所、引受け株式数等

発起人情報は「絶対的記載事項」です。

内部の人なら、誰が発起人として設立手続を行っているかわかるかも知れません。しかし、手続の相手側にはわかりませんよね。

また、出資額と割当てる株式数、現物出資をする場合は、鑑定評価が必要な場合もあります。

法令の準拠

法令の準拠は「任意的記載事項」です。

定款上に定めなかった事項については、会社法や関係法令に従います!と宣誓する条項です。

発起人の記名押印

定款の最後には、定款を作成した人、署名人の欄を設け、実印にて押印します。

行政書士に依頼すると、「発起人○○の定款作成代理人である行政書士 榊原沙奈は本定款を作成し、電子署名をする」のような文言が入ります。

最後の注意点として、定款の作成日は必ず記載しましょう

定款作成と認証に必要な手続 まとめ

当ページでは、自分で定款を作成する場合に必要な手続、認証について解説しました。

士業に依頼した場合、印鑑登録証明書の取得、署名押印、必要な金銭の振込み程度で済むケースがほとんどです。

費用と手間をしっかり見極め、自分に合った選択をしましょう。

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カテゴリー: 定款変更株式会社法人設立・組織変更


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