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当ページでは、クラウドソーシングを利用するメリット、注意点を受ける側、頼む側に分けて解説します。
Contents
クラウドソーシングとは
クラウドソーシングとは、Crowd(群衆)とSourcing(調達)をあわせた造語で、企業・個人を問わず、インターネットを介して不特定多数と取引するビジネス形態を指します。
クラウドソーシングでやり取りされている業務は多岐に渡りますが、代表的なのは次の通りです。
クラウドソーシングの特徴
クラウドソーシングを利用した業務の特徴は次の通りです。
- 業務内容は多岐に渡る
- 単価の幅が広い
1.業務内容は多岐に渡る
クラウドソーシングを活用してやり取りされる業務は、大きく3つに分けられます。
タスク型 | 単発のタスク実行が目的 |
プロジェクト型 | プロジェクトごとにアウトソーシングする形式 |
コンペ型 | 複数の参加者が同じ課題に対し、提案して競い合う形式 |
2.単価の幅が広い
クラウドソーシングにて受発注される業務について、その単価は非常に幅広いのも大きな特徴です。
単価を左右する要因は、下記の通りです。
タスクの種類 | 単純作業の場合は低単価なのに対し、専門性が上がると高単価になりやすい |
難易度、所要時間 | 業務に必要なスキルレベルが高く、時間を要するほど高単価となりやすい |
需要、供給 | 需要が高いのに対し、供給が少ない分野ほど高単価になりやすい |
プラットフォームの手数料 | プラットフォームの利用にかかる手数料が高いほど、実質的な報酬額は低くなる |
クラウドソーシング利用の流れ
クラウドソーシングを利用する場合、下記の手続が必要です。
1.発注する場合
- クラウドソーシングサイトに利用登録
- 依頼する業務詳細を投稿
- 応募者を比較し、依頼するワーカーを検討
- 正式に発注
- 納品前の検品(修正があれば依頼)
- 成果物の受取り、検収
- 仮払いした報酬の正式な支払
- ワーカーを評価
2. 受注する場合
- クラウドソーシングサイトに登録
- プロフィール登録
- 受注したい内容を投稿
- 募集中の業務に応募
- 採用されると、正式に契約
- 納品前の確認(修正が必要な場合は適宜対応)
- 納品、検収
- 報酬の受取り
- クライアントを評価
クラウドソーシングを活用するメリット
1. クライアントの場合
クライアントとしてクラウドソーシングサイトを活用する場合、下記のメリットが考えられます。
- 人件費、人材育成にかかる費用を抑えられる
- 専門性の高いサービスを利用できる
- 柔軟で迅速な運営の実現
- 国内外の人材を幅広く利用できる
- 他者による客観的な評価を受けられる
2. ワーカーの場合
ワーカーとしてクラウドソーシングサイトを利用する場合、下記のメリットが考えられます。
- 時間や場所に縛られない
- 副業収入が得られる
- スキルアップや実績の形成に役立つ
- 自分で仕事量を調整できる
クラウドソーシングを利用する際の注意点
1. クライアントの場合
クライアントとして、クラウドソーシングを利用する際は、下記に注意しましょう。
- ワーカーのスキルを確認する
- 額面だけでの決定は避ける
- サポートを重視する
- こまめにスケジュールを確認する
- 契約内容を確認する
1.ワーカーのスキルを確認する
クライアントとして発注する際、応募者のスキルは事前に確認しましょう。
具体的には、ワーカーのプロフィール欄に記載された経歴、保有資格、ポートフォリオに限らず、SNSや個人サイト等も確認しておくと安心です。
どんなに華々しいプロフィール欄であっても、SNS等で不適切な発言をしていれば、発注するのはオススメ出来ません。
2.額面だけでの決定は避ける
企業間取引と比較し、クラウドソーシングを介することで低単価となる可能性があります。
しかし、目先の発注額のみで決定すると、必要な内容は別に請求されたり、修正等の回数に上限が設けられていることもあります。
ワーカーが提示する金額はあくまで「単品」「見積もり」と捉え、契約前に細やかな相談を重ねることが、より適切かつ良質な納品へと繋げるポイントです。
3.サポートを重視する
クラウドソーシングでは、今、自分が考えている「通常」「ふつう」が通用しないこともあります。
納品後の相談・サポート体制が整っていないワーカーもいますので、その場だけの交渉は禁物。
せめて1年-3年後まで視野に入れた交渉を心がけましょう。
4.こまめにスケジュール確認
契約において、納期は絶対確認事項だといえます。特に急ぐ業務については、事前の合意が必須です。
契約時に「間に合う」と言っていたのに、いざ依頼すると間に合わない…といったトラブルも考えられますので、別のクライアントからの評価や、定期的な進捗報告、契約内容の要件を明確にするなど、こちらもできる限りの手はうちましょう。
5.契約内容の確認
クラウドソーシングでは、契約書を交わす動作がありません。
そのため、細かな内容や注意事項、責任範囲などの設定は自分達で行うことになります。
機密保持契約(NDA)、自社の用意する契約書等を活用し、ワーカーの誠実性をはかるのも1つの手です。
ただし、クラウドソーシングサイトの規約に違反する内容を記載すると、発注した仕事が中途でも利用停止措置等となる可能性もあるため、注意しましょう。
2. ワーカーの場合
ワーカーとして、クラウドソーシングを利用する際は、下記に注意しましょう。
- 単価と仕事内容を見極める
- クライアントの良し悪しを見る目を養う
- 自分にとってマイナスなことも伝える
- キャリアを意識する
- 契約前に疑問点は解消する
1.単価と仕事内容を見極める
クラウドソーシングで受注する仕事は、時間給、または成果物に対する固定報酬の2種類に分けられます。
両者を比較した際、一見すると固定報酬の方が”おいしい仕事”に見えますが、実際には作業量と見合わないものだったり、一定条件をクリアしなくては達成できない最終額面であることも。
あまり経験のない分野に挑戦する際は、相場を調べ、募集要項をきちんと読み込みましょう。
2.クライアントの良し悪しを見る目を養う
クライアントの中には、いわゆる「テイカー」もいます。
具体的には、クラウドソーシングサイトを通さない直接的なやり取りを持ちかけたり、外部サイトへの登録、有料サービスへの入会等を促すクライアントです。
「やる気搾取」という言葉もあるように、魅力的(と思われる)な条件をワーカーに提示し、過剰なサービスを要求する人も…。
このようなクライアントが全て低評価をつけられているかといえば、必ずしもそうではなく、外観だけで判断できないこともあります。
少しでも不安があれば、クラウドソーシングサイトが設けるサポート窓口にご相談ください。
3.自分にとってマイナスなことも誠実に伝える
受注後、何らかの事情で納期が遅れたり、最悪の場合、作業を継続できなくなることも考えられます。
契約前に考えられるリスクは全て開示し、合意を得られないクライアントは契約を避けるのがオススメです。
良いクライアントと長期的な関係を望むのなら、どんな場合でも誠意をもった対応を心がけましょう。
4.キャリアを意識する
報酬に目がくらみ、自分のスキル以上の仕事を引受けると、後々トラブルに発展する可能性があります。
スキルをのばそうとする姿勢・気持ちは大切ですが、これにより相手に迷惑をかけては本末転倒です。
最終目標を明確にし、目の前のクライアントを喜ばせる仕事を目指しましょう。
5.契約前の疑問点解消
契約内容に疑問・不安がある場合、契約の前に解消しておくことが大切です。
作業手順、納品方法、評価基準等がわからないまま請け負ってしまうと、後から「こんなはずじゃなかった…」といった事柄も出てきます。
わからないことは恥ずかしいことではありません。しっかり確認してから臨みましょう。
クラウドソーシング活用前の準備
クライアントとしてクラウドソーシングを導入する場合、まずは下記を検討しましょう。
- 適切な発注方法を選ぶ
- ワーカーと機密保持契約を結ぶ
- 成果物に対する評価基準を決定する
- 的確請求書発酵事業者の登録確認
1.適切な発注方法を選ぶ
ワーカーに依頼したい内容について、「プロジェクト型」「コンペ型」「タスク型」のいずれが適切かを検討しましょう。
不適切な発注方法を選択した場合、余計な手間や時間がかかり、クラウドソーシング活用のメリットを生かしきない可能性があるほか、ワーカーとトラブルに発展する可能性があります。
2.ワーカーと機密保持契約を結ぶ
クラウドソーシングを利用するワーカーの多くは、個人事業主です。
求めるスキルを持っていても、個人情報・権利関係に関する知識があるとは限りません。
依頼する内容について、一定の情報を開示・預けなければならない場合には、契約前に機密保持契約(NDA)を結び、情報等の取扱いに関する内容を確認・同意し、契約し射ましょう。
3.成果物に対する評価基準を決定
クラウドソーシングを活用することで、不特定多数の人と接点をもつことができます。
クライアントの期待を良くも悪くも裏切る人材も存在するため、納品される成果物への評価基準を定めておく必要があります。
特に、著作権等の知的財産に関する権利関係でトラブルに発展する場合も多いため、検収時の確認内容は先に明確化しておくと安心です。
4.適格請求書発行事業者登録の有無を確認
令和5年(2023年)10月からはじまったインボイス制度により、適格請求書(インボイス)がなければ仕入税額控除が受けられなくなりました。
クラウドソーシングサイトにワーカーの中には免税事業者も存在するため、契約前に登録の有無を確認し、今後の対応も踏まえ、話し合う必要があります。
クラウドソーシング活用のメリットと注意点 まとめ
当ページでは、クラウドソーシングを活用するメリットと注意点について、受発注それぞれの視点から解説しました。