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こんなケース、起きていませんか?
「生活費、まとめて払っとくね」
「立て替えといたよ。(精算は)あとでいいから」
こうした言葉に対し、大きな違和感を持たない方も多いのではないでしょうか。
しかし、PayPayの利用履歴を見たところ、自分が使った覚えのない支払いがずらり。
デリバリー、ライブ配信、知らない名前への送金。支払いに使われていたのは“自分名義”のクレジットカードや口座。
「相手のスマホで決済してくれたから、相手が払ってくれていると思った」
にもかかわらず、責任を問われるのは自分──こんな事例が増えています。
確認すべき3つのポイント
1. 契約名義は誰か
決済に使用されたアカウントが誰のものだろうと、紐付けられているカード・銀行口座の名義人が責任を負うのが原則です。
つまり、相手の端末で支払が行われようとも、あなたのカードが紐付いている限り、法的に責任を負うのはあなたになる可能性が高いといえます。
2. 使用履歴・送金ログは残っているか
PayPayや楽天ペイ等のスマホ決済サービスでは、支払い・チャージ・送金等の履歴を確認することが可能です。
万が一、説明のつかない支出を確認した場合、スクリーンショット等で証拠を残せるかどうかが、後の対応を大きく左右します。
3. 黙認と見なされるリスク
最も厄介なのは、「知らなかった」「気づかなかった」では済まされないケースです。
- 返金を求めなかった
- 明細を確認しないまま数か月が経過している
- 立替のつもりで曖昧に受け取っていた
このような状況では、相手から“了承していた”と主張される恐れがあり、弁済を求めにくくなることもあります。
感情ではなく、“契約”で判断されます
「信じていたのに」
「裏切られた気分だ」
そう思われるのは当然のことです。
けれど、法律上では「同棲相手=第三者」であり、夫婦とは異なる法的扱いになります。
そのため、支払責任が発生するかどうかは“名義と契約関係”で判断されるのが基本です。
損失を最小限に抑えるために、今できること
家計簿アプリの導入
支出を可視化するために、家計簿アプリの導入をオススメします。
近頃は、PayPayや楽天ペイと連携できるアプリもあり、手間もかけることなく記録することが可能です。
決済通知の設定
楽天ペイやイオンペイでは、支払時に登録した連絡先にメール通知を受け取る設定が可能です。
これを利用する事で、無断使用にいち早く気づくことができます。
同棲相手への切り出し方|“お金の話”をスムーズに伝えるために
「お金のことを話すと気まずくなりそう」
「信頼していないと思われたらどうしよう」
このような不安から、言い出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
けれど、お金のルールは“相手を信じていないから”ではなく、“お互いが安心して暮らすため”に必要なもの。
スムーズに伝えるための言い回しや工夫を、以下にご紹介します。
最初の一言は“提案型”で
✅ NG:「今後はこうして」→命令・指示に聞こえがち
✅ OK:「ちょっと相談したいことがあるんだけど、いいかな?」
最初に「一緒に考えてほしい」「○○してもいい?」というスタンスで入ることで、相手も構えずに話を聞きやすくなります。
不安や違和感を“事実ベース”で伝える
✅ NG:「勝手に使ったでしょ?」→責め口調に
✅ OK:「この決済、見覚えがなくてちょっとびっくりして…」
「感情」ではなく「事実」にフォーカスすることで、話の軸がぶれず、冷静に話し合いやすくなります。
ルール化の目的は、“安心感”の共有
✅ NG:「ちゃんと返してよ」→不信感を前提とした要求に
✅ OK:「お互いに分かりやすくしておいたほうが、後々ラクかなと思って」
“あなたを信じていないから”ではなく、“安心して暮らしたいから”という視点を伝えることがカギです。
書面にするハードルを下げる言い回し
✅ NG:「覚書作るから、署名して」→圧を感じるかも
✅ OK:「あとで混乱しないように、簡単にメモしておいてもいい?」
形式張らず、あくまで“後で揉めないためのメモ”という言い方が有効です。
【話し合うべき内容チェックリスト】印刷・共有用
話し合う項目 | 決めておくと安心なポイント |
---|---|
生活費の分担比率 | 家賃・光熱費・通信費の分け方 |
支払方法と口座の名義 | 誰のクレカ、どの講座で支払うか |
立替・送金があったときのルール | ○○○○円以上のときは事前確認/返済期限/方法など |
スマホ決済・サブスクの名義 | 誰の端末/誰のアカウントかを共有 |
貯金・預り金の管理方法 | 誰の名義で?記録方法は? |
見直しのタイミング | 半年ごと/収入に変動があったら/同棲〇か月目などを確認 |
行政書士が推奨する“お金の取り決め”
「今更ルールを決めるなんて…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、書面でルールを明確化するのは、冷たさや不信感ではなく、安心を示す行為です。
たとえば──
- 家計費用の比率
- どちらが、何を、支払うか
- 立替が発生した際の返済期限
- 個人口座の使い方、ルール
これらを簡単な覚書として残すことで、「言った・言わない」を防ぎ、自分の身を守る材料にもなります。
話し合っておきたい5つの項目|“あとで揉めない”ための具体例
1|毎月の生活費:誰が・いくら・どの口座から?
・家賃、光熱費、通信費、食費…など、どこまでを“共有”とみなすか
・比率(例:収入に応じて7:3/完全折半など)をどうするか
・支払い方法(どちらの口座/クレカから引き落とすか)
💡ポイント:
「立て替えたけど、払ってもらえると思ってた…」を防ぐには、“最初の合意”が肝心。
2|立替・送金が発生したときのルール
・○円以上の立替は事前に確認
・返済の期限や方法(口座振込、現金、PayPay等)を決めておく
💡ポイント:
「あとでいいよ」が数ヶ月経過すると、“了承した”と見なされるリスクあり。
3|スマホ決済やサブスクの利用状況
・名義と支払元は誰か
・共有アカウントを使っている場合、使用ルールや通知設定の有無
💡ポイント:
“相手のスマホ=相手が払ってる”とは限らない。履歴確認や通知設定が重要。
4|個人口座・貯金の扱い
・完全に別管理?それとも一部共有?
・「貯金しておく」と言われたお金は誰の名義で管理する?
💡ポイント:
事実上の“預かり金”がトラブルの火種になることも。名義と管理責任を明確に。
5|将来の変化に備えた見直しルール
・収入の増減、転職、引っ越し、結婚などに伴う家計の見直し方法
・半年ごとの見直し日を決めるのも◎
💡ポイント:
「昔はこうだった」が通じなくなる前に、定期的なアップデートを前提に。
行政書士として、必要に応じた文面の作成やサンプルの提供も可能です。まずはPDFのひな形からご活用ください。
こんな言い訳をされたらどうする?想定Q&A
「そんな細かいことを決めるなんて冷たくない?」
信頼しているからこそ、ちゃんと決めておきたいんだよ。
「面倒くさいって…」
一度決めればずっとスムーズになるよ。揉めるよりマシでしょ?
「俺(または私)のスマホから払ってるから大丈夫」
でも、名義は私(または俺)のカードだったよ?履歴も残ってる。
「覚書とか大げさでしょ」
ただのメモでいいから、「言った・言わない」を防ごうよ。
トラブル予防は信頼の証。
「言い出せない」が「言ってよかった」に変わる、その一歩を👣
まとめ|信頼と仕組みは両立できます
誰かを疑うためにルールを作るのではありません。
信頼関係を壊さないために、あらかじめ決めておく。
それが、無用な疑念や喧嘩、そして「泣き寝入り」を防ぐ、最も平和な方法なのです。