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前回の記事では、「飴を噛んでしまう人」と「最後までなめる人」との違いを心理学的な観点からご紹介しました(→ 飴を噛む人の心理と性格 はこちら)。今回はその続きです。
当該記事を書いて依頼、「自分もつい噛んじゃう」という声を多数いただきました。それと同時に、ふとこんなことを考えたのです。
ーそもそも「噛む」って、ただのクセで片づけていいのだろうか。
そこで今回は、もう一歩踏み込み、飴を噛むことの文化的背景や、日常行動との関連性、性格傾向の深層まで掘り下げます。
「噛んじゃダメ」と言われた時代
まず思い出されるのは、あのフレーズ。
「飴は噛んじゃダメ」
多くの人が子ども時代に、1度は言われたことがあるのではないでしょうか。
これは、「品良く」「行儀よく」という価値観を反映させたものだったのかもしれません。
その一方で、”大人になると誰にも何も言われない”ため、噛むことを自己流のクセとして定着させている人も多いようです。
興味深いのは、「飴は噛まずになめるもの」という意識自体が、しつけや文化的な刷り込みに基づいている可能性があることです。
特に昭和~平成初期の家庭では、「行儀が悪いから噛まない」ように教えられた経験を持つ人も少なくありません。
つまり、飴をどう扱うかという行動には、育ってきた環境や習慣の影響が強く表れているものと考えられます。
【参考】仕事中の間食に関するアンケート調査(2014年)(ASMARQ)
飴を噛む人の日常あるある
飴だけでなく、ちょっとした日常のクセにも共通項が見られます。
- エレベーターの開閉ボタンを連打
- レジで列の短いほうに並び直す
- 電子レンジが0秒になる前に取り出す
- 動画広告の「スキップ」を0.1秒でもはやく押したい
ーいかがでしょうか。
もし、「あるある!」と感じたあなたは、きっと即時行動タイプでしょう。
こうしたクセについて、単なる落ち着きのなさで片づけるのではなく、効率やスピードを重視する行動特性として受け取ることもできます。
行動は「性格」そのものなのか
では、こうした”噛み癖”や”早く終わらせたがる行動”は、そのまま「性格」といえるのでしょうか。
結論から言うと、性格は環境と相互に影響し合うものでなり、一概に「行動=性格」とは言い難いです。
たとえば、
- 忙しい生活環境にいると「早く終わらせる癖」が身につく
- 成果を求められる職場では、「決断のはやさ」が求められる
- 反対に、ゆっくりな環境では「なめきる派」が育ちやすい
つまり、飴を噛む=せっかちと言い切るのではなく、行動と環境の結果として表れているスタイルとして見るほうが適切だと思われます。
「噛む自分」にラベルを貼らなくていい
飴を噛む人には、決断力や集中力、即応性など強みと呼べる特性があります。
それを「短気」「せっかち」と否定的に捉えるのは、あまりにももったいないように思います。
それどころか、
- 自分は最短距離を好む
- 噛むことでストレスを発散させているのかもしれない
そんなふうに、自分を知る材料として扱ってほしいものです。
そのうえで、「たまにはじっくりなめてみるか」と気まぐれに試すのもまた、何らかの気づきを得られるかもしれません。
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- ▶ 前回の記事:飴を噛む人はせっかち?心理・性格との関係と”噛まずに最後までなめる方法”
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