
本記事では、ブリーダーやペットショップなど、動物取扱業の方が申請できる補助金「事業再構築補助金」の解説と、実際に採択された事例をご紹介します。
Contents
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、新型コロナウィルス感染症の影響を受け、売上が大きく減少した事業者が対象です。
こうした事業者が行う再構築プロジェクトを支援する目的で創設された制度です。
ペット関連事業者の場合、「成長枠」での申請が考えられます。
売上減少要件が撤廃されます
申請には、「コロナ禍で売上が大きく減少したこと」という要件が求められていた事業再構築補助金ですが、2023年度は「成長枠」でも不要となりました。
これにより、コロナ禍での売上にあまり支障がなかった事業者でも申請がしやすくなります。
【令和5年度】事業再構築補助金の申請枠は?
次の通りです。
- 成長枠
- グリーン成長枠
- 産業構造転換枠
- サプライチェーン強靱化枠
- 物価高騰対策・回復再生応援枠
- 最低賃金枠
ペット、動物関連事業者は「成長枠」への申請がオススメです。
成長枠
成長枠は、成長分野への大胆な事業再構築に取り組む事業者を対象とする特別枠です。
補助上限額は従業員数によって異なり、2千万円、4千万円、5千万円、7千万円です。
補助率は中小企業1/2、中堅企業1/3となっています。
ペット事業での採択事例
代表的な採択事例は次の通りです。
・ペットサロン
・フードの製造販売
・宿泊事業
・リハビリなどの健康促進事業
・ペット葬
ドッグラン併設の新規事業
夏も涼しい高原ゴルフコースの一画に愛犬と泊まれる貸切型のリゾートヴィラを建設します。誰にも邪魔されず愛犬と過ごしていただくと共に、200㎡を超える敷地にはグランピングBBQを楽しむデッキスペース、美しい芝生が敷き詰められた専用ドッグランを確保し、ゴルフしない方にも楽しんでいただけます。
ペットサロン
当社は従来から割烹料理屋の事業を営んできましたが、本補助事業により、代表長女の勤務経験とスキルを活かして、ペットサロン(トリミングとペットホテル)の事業に進出するものであります。
フードの製造販売
当社は、コロナ禍におけるおうち時間の活用のため、レトルト食品による鹿の商品展開をはかり、お店で提供しているお肉の味の再現や安全安心なペットフードを提供することで捕獲した鹿の有効活用をはかります。
宿泊事業
コロナ禍で高まる「アウトドア需要」と定着化した「ペット同伴旅行」を機会と捉え、ドッグラン付きドーム型グランピング施設の運営を開始します。本事業を通して、これまで取りこぼしていた個人客を獲得し、団体客に偏った売上構成の変革を目指します。
山形駅から車で15分の馬見ケ崎川上流の自然の中で、家族やペットと一緒に1棟貸切でワーケーション。最新ゴルフシュミレ-ターで宿泊需要の底上げをしつつ、空き時間を24時間年中無休・会員制・屋内ゴルフ場として無人化運営し、収益性を最大化する。会員登録・予約・チェックイン・決済まで、双方に共用できる先端IT技術を導入。
リハビリなど健康促進事業
コロナの影響で弊社の居住用の物件の空室が増えました。そこの活用のために、ハイドロセラピーを使ったペット用のリハビリサービスを提供する店舗を営業します。1階にある弊社の飲食店とのシナジー効果を狙います。
ペット葬
ペット葬祭事業へ新規参入し、ペットの葬儀施行、納骨堂、葬儀事前相談サロンを行う。さらに既存の仏壇店はDXを取り入れた非対面接客店舗とし、仏壇購入の新しい方法としてイノベーションを起こし、新規顧客の獲得を目指す。
まとめ
本記事では、ペット・動物事業者におすすめな「事業再構築補助金」の解説と、実際に採択された事例をご紹介しました。
これから動物事業への参入をお考えの人向けに、下記記事で「動物事業者が守るべき事項」を解説していますので、あわせてご覧下さい。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。