
本記事では、非課税でできる贈与についてわかりやすく解説します。
Contents
贈与税とは?
贈与税は、贈与を受けた財産にかかる税金の事です。
財産の性質や目的から見て、非課税が適切とされるものには税金がかかりません。
贈与税がかからない財産は?
下記のものが考えられます。
2.暦年贈与
3.配偶者控除
4.相続時精算課税制度
5.住宅取得等資金
6,教育資金の一括贈与
7,結婚・子育て資金
8.障害者への贈与
生活費
生活費とは、生活するために必要な費用、治療費、養育費、その他これらに準ずるものを含みます。
父母、祖父母など扶養義務者から、子や孫、兄弟姉妹などへ「生活費」として贈与された財産のうち、通常必要と認められる範囲であれば、贈与税はかかりません。
具体的には、日用品の購入費用や治療費、養育費、その他これらに準ずるものをいいます。
扶養義務者って?
ここでいう扶養義務者は、次の人を指します。
✔ 直系血族
✔ 兄弟姉妹
✔ 三親等内親族で、生計を一にする人
直系血族には、父母、祖父母、子、孫を含み、三親等内血族は叔父や叔母、配偶者の両親などをいいます。
社会保険の「被扶養者」については、こちらの記事で解説しています。
気を付けて欲しいのは、1度に大金を渡さないことです。
生活費や教育費として使わなかった部分や、別の目的に使用した場合には贈与税がかかります。
暦年贈与の基礎控除
暦年贈与とは、1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与が、合計110万円以下であれば贈与税がかからず、申告も不要です。
年間110万円の基礎控除額以外に制約がなく、1人110万円の贈与を複数名にしても構いません。
配偶者控除
婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用不動産や居住用不動産の購入資金の贈与が行われた場合、最大2,000万円まで非課税となる制度です。
婚姻期間に事実婚は含まれません。
相続時精算課税制度
相続時精算課税制度は、贈与者が生前贈与した財産を相続財産とまとめて課税する制度です。
適用すると2,500万円までは贈与税がかかりませんが、超える部分には課税されます。
また、この制度を利用する場合には、毎年度の確定申告が求められます。
相続時精算課税制度のメリット・デメリットを、こちらの記事で詳しく解説しています。
住宅取得等資金の贈与
父母、祖父母など親族から資金提供を受けて住宅を「新築」「増改築」する場合、一定額までの贈与は非課税となる制度です。
購入する住宅に適用される消費税率、住宅の区分により異なりますが、2022年1月1日から2023年12月31日までに受けた財産のうち、最大1,000万円まで非課税となります。
「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」等のあらまし/国税庁
教育資金贈与
父母、祖父母から教育資金の一括贈与を受けた場合。
原則、受け取った側が30歳に達するまでの間に教育資金として支払われた金額は、1,500万円まで非課税とされる制度です。
※2026年3月末までの時限措置です。
結婚・子育て資金の贈与
18歳以上50歳未満の子、孫に父母や祖父母から結婚・子育て資金の一括贈与を受け、もらった側が50歳に達するまでの間に結婚や子育て資金として支払った金額について、1,000万円まで非課税とされる制度です。
※2025年3月までの時限措置とされています。
障害者への贈与
特定障害者の生活費などに充てるために、信託契約に基づいた財産信託があったとき、条件次第で最大6,000万円まで贈与税がかかりません。
特定障害者とは、次の人をいいます。
✔ 中程度の知的障害者
✔ 障害等級1級 または 2級の精神障害者 等
まとめ
本記事では、生前贈与の中でも「非課税」となる贈与類型を紹介しました。
2.暦年贈与
3.配偶者控除
4.相続時精算課税制度
5.住宅取得等資金
6,教育資金の一括贈与
7,結婚・子育て資金
8.障害者への贈与
それぞれに一定要件があるため、きちんと確認し、うまく活用しましょう。
生前贈与って何?という人は、こちらもご覧下さい。
この記事を書いた人は
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。