
本記事では、エンディングノートが「遺言」として有効かどうかについて解説します。
お時間のない方は、下記の動画にて43秒で回答していますのでご視聴ください。
エンディングノートとは?
エンディングノートは、自分の終末期における意思や希望をまとめたノートです。
具体的には、終末医療、葬儀、遺産の分割方法などの希望を記します。
色々な出版社からアンケート形式のエンディングノートが販売されていますが、遺言書とは異なります。
遺言とエンディングノートの違いは?
大きな違いは、法的効果の有無です。
下記に大まかな違いをまとめました。

内容
遺言書とエンディングノートの大きな違いは、作成目的です。
エンディングノートは家族や医療機関への意思表示や、コミュニケーションに利用されるに対し、遺言書は、死後の財産処理など具体的な内容を記載する指示書の役割を果たします。
このことから、エンディングノートは法的な拘束力を持ちません。
費用
エンディングノートは、ノートそのものの購入費用しかかかりません。
いっぽう、遺言書の場合は0円から数万円までと幅が広いのが特徴です。
遺言書にかかる費用の内訳は、専門家への相談料・作成手数料、公証人の立会料、その他戸籍等の書類取得にかかる手数料です。
開封方法
エンディングノートは、被相続人の死後どのタイミングで、誰が開いても構いません。
対して、遺言書の場合は、家庭裁判所の検認手続を経なければならず、身勝手な開封は許されません。
※法務局の自筆証書遺言保管制度の活用や、公正証書遺言の場合には不要です。
法務局の自筆証書遺言保管制度については、下記記事をご覧下さい。
遺言書に記すべき事は?
下記に43秒で遺言書に記すべき5つのポイントを解説していますので、お急ぎの方はご活用ください。
ご自身で遺言書を作成する場合、下記の点を最低限おさえましょう。
1.作成年月日の記載 2.作成者の氏名+押印(認印でも可) 3.財産等は正式名称で 4.遺言書本文すべて自筆で 5.遺言執行者を指名して |
その他、遺産分割方法を指定する場合には遺留分に気を付けましょう。
遺言書に添付する財産目録の作成方法について、下記の記事で解説しています。
まとめ
本記事では、エンディングノートと遺言書の違いについて解説しました。
遺言書は、作成者の死亡後に初めて法的な効果が発生します。
この中で指定ができる「遺言執行者」について、下記の動画にて解説していますので、あわせてご視聴ください。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。