
本記事では、自筆証書遺言が複数枚になった場合に契印が必要かどうかを解説します。
契印とは
契印は、複数枚に渡る書類が連続した1組のものだと示すために押す印鑑のことです。
契約書の作成時等に用いるもので、次のようなものをいいます。

自筆証書遺言に契印は必要?
結論からいうと、なくても構いません。
自筆証書遺言の要件は次の通りです。

ご覧の通り、「複数枚に渡った場合に契印が必要」との要件は存在しません。
また、最高裁判例を参照すると「1通の遺言書と明認できるか」に着目し、判決を下しています。
心配なら契印をする
自筆証書遺言が複数枚に渡った場合、法律上問題ないことは既述の通りです。
しかし、自宅に保管している場合には、複数のうち1枚のみを抜き取られる可能性もあります。(考えたくはありませんが。)
これを予防するためにも、心配なら契印を押しましょう。
自宅保管が心配な人は、法務局の自筆証書遺言保管制度のご利用も検討してみてください。
まとめ
本記事では、自筆証書遺言が複数枚になった場合の契印の要否について解説しました。
エンディングノートの有効性について、下記の記事にて解説しています。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。