
本記事では、行政書士に対する「有料相談」と「無料相談」の違いを解説します。
下記動画でも解説していますので、併せてご覧ください。
Contents
実力差は関係ない
はじめに、有料と無料と聞くと提供者の「実力者」が気になる方もいるかもしれません。
結論から言うと、提供側のスキル・経験年数などは全く関係ありません。
そのため、相談を有料で承っているから優秀なわけでも、無料で承っているから杜撰なサービスを提供しているわけではないのでご安心ください。
大きな違いは内容と目的
では、無料と相談の違いは何なのでしょうか。
答えは、提供するサービスの「内容」と「目的」の違いです。
無料相談で提供するのは
ズバリ「ご案内」です。
多くの無料相談では、どんなご相談を承っても一般的な知識の共有にとどまります。
簡単に言えば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンや、市役所や総合病院に設置される総合案内と変わりがありません。
無料相談の目的は
あくまで行政書士会(しかもかなり局所的な事情にとどまります)の場合ですが、市役所等で実施する無料相談は、あくまで「ボランティア」が目的です。
地域貢献を目指し、その地域にお住いの皆様のお役に立つことが目的なので、営業や契約の勧奨などは原則NGです。
自治体側から市民のサポートを頼まれることもあり、災害時には臨時窓口にて事務のお手伝いをすることもあります。
各事務所単体にて承る無料相談の目的は「案内」「確認」である場合がほとんどです。
そのため、相談できる内容にある程度のフレームが設けられており、内容によりお断りされることもあるでしょう。
また、時間や回数に上限があり、問題解決そのものではなく「解決方法」のご案内にとどまります。
有料相談で提供するのは
いっぽう有料相談では、相談内容に限定がないことが多く、相談者の「問題解決」を目的としている点が無料相談との大きな違いです。
回数や時間に上限がない場合が多く、その延長線上に契約などがあるものと認識していただければほぼ間違いはないかと思います。
無料相談のメリット・デメリットは?
これらを踏まえ、双方のメリット・デメリットを見てみましょう。
無料相談のメリット
無料相談のメリットは次の通りです。
- 問題解決に向け、具体的な対応策の糸口を見つけられる
- 金銭的負担がない
無料相談のデメリット
- 回数、時間に上限がある
- 当番制などにより相手を選べないことがある
- 悩み解消に至るとは限らない
有料相談のメリット・デメリットは?
次の通りです。
有料相談のメリット
- 特定の相手を指名できる
- 時間や回数を自分で選択できる
- 問題解決が高確率で期待できる
- 自分では気づけないリスクに気づけ、備えられる
有料相談のデメリット
- 費用がかかる
- 内容によって効果が感じづらい
- お金を払っても受けてもらえない内容もある
大事なのは使い分け
ここまで見て来た内容を参考にし、無料相談と有料相談をうまく使い分けていきましょう。
相談のみで問題解決を目指したい場合
一定の作業などを相手に任せるのではなく、必要な書類、プロセス等を知りたい時には有料相談がおすすめです。ただし、無料相談で叶う場合もあります。
無料では、行先を教えてくれるに過ぎないことが大半ですが、有料では、必要書類の様式・ひな形、注意点等を聞くことができますので、ご自身での手続きのチェック機能を任せることも可能です。
まとめ
本記事では、有料相談と無料相談の違いについて解説しました。
どちらを利用しようか悩んだときは、まず無料から利用されるのもいいでしょう。
ただし、前提を間違えるとがっかりすることになりますので、目的や内容の違いはしっかりと把握して臨みましょう。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。