
本記事では、門前薬局、門内薬局、院内薬局、一般・面対応薬局の違いについて解説します。
Contents
それぞれの違いは?
それぞれの違いは、設置場所と利用客です。
下記に簡単にまとめてみます。

門前薬局
病院や診療所などのそばに設置される薬局です。
その医療機関の処方箋を受付けることが多く、大型チェーンまたは小規模の単一薬局などがあります。
門内薬局とは
病院の敷地内に設置される薬局のことをいいます。
同じ敷地内なので系列だと思われることもありますが、併設されているだけで経営は別で、その医療機関以外の処方箋も受付けています。
院内薬局
数は減りましたが、病院内に設置されている薬局が院内薬局です。
患者が院外へ足を運ぶことなく薬を受け取ることができるのが大きな特徴です。
一般・面対応薬局
病院から離れた市街地などにあり、各種医療機関の処方箋を取り扱う薬局を一般薬局、または面対応薬局といいます。
ショッピングモール内やドラッグストアに多い業態で、利便性が高いのが特徴です。
薬代にも違いがある?
処方される薬は同じでも、受け取る薬局が違うと価格が変わります。

利便性の高いところほど調剤基本料も高くなる
調剤薬局で支払う薬代は、調剤基本料という項目で決まります。
この点数を決める際に考慮されるのは、次の通りです。
- 立地
- 処方箋の受付回数
- 特定の医療機関からの処方箋集中率
- 特定の保健医療機関との不動産の賃貸借関係 など
病院や診療所と近い場所に設置される場合、その機関を利用する患者の利用率が高くなります。
そのため、門内薬局や門前薬局のような立地は、それだけで処方箋がまわってくる薬局とみなされ、店数が低く設定されています。
院内・院外薬局の違いは?
他にも、各種薬局には違いがあります。

院内・門前・門内の場合、最大のメリットはその距離です。
費用を比較する方は比較的少数だと思いますが、受診のついでに寄れるので手間がかかりません。
対して、院外薬局の場合は、対応する薬局に出向く手間がかかります。
反対に、院内ではジェネリック非対応のところもあり、外来患者がそのまま流れ込むため、待ち時間が長くなることもしばしばです。
院外の場合、アプリでの受付サービスを実施しているところや、各種ポイントカードの適用が受けられるところもあります。
また、待ち時間に店内でのお買い物が楽しめることも魅力でしょう。
どうして病院と薬局を分けたのか
受診のついでにお薬も出してくれれば良いのに。このように考える方もいるかもしれませんね。
これは「医薬分業」という考え方が関係しています。
医薬分業には、お薬の「処方」と「調剤」を分けて考え、それぞれ医師・薬剤師という専門家が分担して行うことで、チェック機能を高める目的があります。
患者さんから見ると二度手間に見えるかも知れませんが、医師は「医学」の専門家であって、お薬という化学物質に精通しているわけではありません。
一見面倒に見える医薬分業ですが、その手間こそが最小薬剤で効果を最大化し、患者さんの安全と健康を守ることに役立つのです。
まとめ
本記事では、病院の近くと、少し離れた場所にある薬局との違いを解説しました。
どんなお薬でも必ず副作用がありますから、薬剤師さんの指導を守り、用法用量を守って服用しましょう。
この記事を書いたのは
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。