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民事信託の活用法、メリットと注意点を解説

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当ページでは、民事信託のポイント、活用事例、メリットと注意点を解説します。

筆者プロフィール

榊原 沙奈さかきばら さな(90′) / 榊原行政書士事務所 代表行政書士 / 3級FP技能士 / やぎ座のO型 / 趣味は写真を撮ること、神社をめぐること

民事信託とは

民事信託とは、財産の管理、運用について、信頼できる相手に託す委託契約を指します。

民事信託のポイント

民事信託には、下記の特徴があります。

(1)財産を「管理」と「利益の受取」に分ける

民事信託では、財産に関する権利を「管理・運用」「利益の受取」に分けることができます。

(2)生前から死後まで設定できる

民事信託の場合、生前から死後に至るまでの財産管理、運用、利益の譲渡先について設定することができます。

遺言書の場合、自分の相続について定めますが、民事信託では、自分の財産を譲渡した人の死亡後についても定めることができます。

民事信託と家族信託の違い

家族信託とは、法律用語ではなく、一般社団法人家族信託普及協会が登録する商標です。

民事信託の一種で、受託者が家族である場合を指すものと考えられます。

民事信託と商事信託の違い

民事信託は非営利目的なのに対し、商事信託は営利を目的に、信託銀行、信託会社等が受託し、顧客(委託者)の財産を運用するものです。

民事信託開始に必要な手続

民事信託を始めるには、下記の方法が考えられます。

  • 信託契約
  • 自己信託
  • 遺言による信託

1.信託契約

信託契約により民事信託を行う場合、委託者、受託者間(できれば受益者も交えて)で契約内容について協議し、契約を交わします。

必須ではありませんが、公正証書にて作成されることをオススメします。

2.自己信託

自己信託とは、委託者、受託者が同一人の場合 または 受益者が同一人の場合まで含みます。

委託者、受託者が同一で、受益者が別人の場合、受益者のために信託財産を管理、運用しますが、受託者が決まらない場合には、「信託宣言」を行い、1年以内に受託者を指定する方法も考えられます。

3.遺言による信託

遺言により民事信託を行う場合、遺言書において、遺言者の相続財産に関する管理、処分を受託者に任せます。

遺贈に似ていますが、相続財産に関する権限の範囲がより広くなります。

民事信託のメリット

民事信託には、下記のメリットがあります。

  1. 自由度が高い
  2. 柔軟な財産管理が可能
  3. 第三者が介入しない

1.自由度が高い

民事信託には、遺言書や成年後見制度のような縛りがなく、当事者間で自由に設計することができます。

特に効果を発揮するのは事業承継時で、株式を信託財産とし、後継者を受託者にすることで、オーナーを変えることなく、議決権のみ生前に譲る事ができます。

この場合、贈与税が課税されることもありませんし、オーナーの認知症対策としても有効です。

契約内容を工夫すれば、段階的な承継も可能です。

2.柔軟な財産管理が可能

民事信託では、財産の管理、処分、運用等を受託者に任せることができるため、スピーディーな意思決定が可能です。

また、1度は任せたものの不適格だったような場合には、信託契約を終了させることもできます。

3.第三者が介入しない

民事信託では、原則、第三者が介入しません。

成年後見の場合、家庭裁判所や監督人の干渉を受けるため、思い通りの財産管理が難しい場合もありますが、このような手間も時間もかかりません。

契約内容をきちんと履行してくれるか不安な場合、信託監督人を選任することもできます。

民事信託活用時の注意点

民事信託を活用する際は、下記に注意しましょう。

  1. 損益通算不可
  2. 税務申告の手間がかかる
  3. 契約内容が複雑

1.損益通算不可

損益通算とは、各所得の赤字、黒字を合算し、最終的な所得を算出する方法をいいます。

通常、資産を運用する際には適用される制度ですが、民事信託で発生する損失について、他の所得との通算対象となりません。

このため、所得全体で考えると節税等の効果はありません。

同一の信託財産から生じる損益同士は通算可能ですが、別の信託契約から生じる損益との通算は不可です。

2.税務申告の手間がかかる

委託者、受託者が同一の場合、贈与税の課税対象とはなりません。

これを利用し、事業承継に民事信託を活用する事例もありますが、両者を別人が担う場合には課税対象になります。

また、信託財産から年間3万円以上の収益がある場合、「信託計算書」「信託計算書合計表」のほか、不動産からの所得があれば、「不動産所得用の明細書」「信託財産に関する明細書」等を添付する必要があります。

税務、会計関連に明るい人でなければ、最初は戸惑うかもしれません。

3.契約内容が複雑

民事信託は、自由度が高いメリットがある反面、他の制度と比較すると、契約内容が複雑化しやすいデメリットも。

制度自体が比較的新しく、専門家といえど正しい知識をもっているとは限らないので、「実務経験豊富な専門家」がオススメです。

民事信託がオススメな事例

下記の場合、民事信託の検討をオススメします。

  • 事業承継、資産承継を柔軟に行いたい
  • 認知症対策をしたい
  • 不動産のある相続対策を行いたい
  • 孫に財産を残したい
  • 障がいのある子に財産を残したい

1.事業承継、資産承継を柔軟に行いたい

自身が事業を行っている場合、株式や経営権等を信託財産に設定することができます。

子のいない夫婦の場合、甥姪等を受託者、配偶者を受益者にすることで、認知症対策にもなります。

2.認知症対策をしたい

認知症を発症した場合、生活資金等の引き出しができないだけでなく、介護施設等への入居資金に自宅を売却する等の法律行為もできなくなります。

成年後見制度を利用すると、預貯金の入出金は可能ですが、不動産の売却等ができない事例が多い一方、民事信託の場合、信託契約の内容に従い、自由な売却が可能です。

3.不動産のある相続対策を行いたい

遺産に収益不動産等が含まれる場合、相続時にもめることがあります。

民事信託を活用すれば、生前から管理運用を任せることができ、収益の分配も自由に設計することができます。

生前は自分が受益者、死亡後は特定の家族(配偶者等)という内容で契約すれば、自分の死後も安心です。

4.孫に財産を残したい

民事信託の場合、信託財産について、子だけでなく、孫への財産承継まで指定することができます。

遺言書の場合、遺言者の死亡に関する相続内容まででストップするため、長期にわたり、承継したい財産があるような場合には特にオススメです。

5.障がいのある子に財産を残したい

子が障がいを持っていて、財産の自己管理が難しい場合、民事信託がオススメです。

民事信託の場合、信託契約に基づき、信頼できる家族または団体等を受託者とすることができ、自分の死亡後、子のために資産を管理、運用してもらうことができます。

民事信託の活用法、メリットと注意点まとめ

当ページでは、民事信託の活用法とメリット、注意点を解説しました。

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