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問題12
行政手続法の定める聴聞に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 聴聞の当事者または参加人は、聴聞の終結後であっても、聴聞の審理の経過を記載した調書の閲覧を求めることができる。
2 聴聞の当事者および参加人は、聴聞が終結するまでは、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。
3 当事者または参加人は、聴聞の期日に出頭して、意見を述べ、証拠書類等を提出し、主宰者の許可を得て行政庁の職員に対し質問を発することができる。
4 当事者または参加人は、聴聞の期日への出頭に代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書および証拠書類等を提出することができる。
5 当事者または参加人が正当な理由なく聴聞の期日に出頭せず、陳述書等を提出しない場合、主宰者は、当事者に対し改めて意見を述べ、証拠書類等を提出する機会を与えなければならない。
正解:5
1:妥当
当事者または参加人には、聴聞の審理経過を記載した調書の閲覧を求める権利が認められます(行政手続法第22条第3項)
聴聞の透明性を確保するため、終結後でも閲覧できる権利が保障されています。
したがって、本肢は妥当です。
2:妥当
当事者および参加人には、不利益処分の原因となる事実を証明する資料について、閲覧を求める権利があります(行政手続法第16条第1項)
この閲覧は、聴聞手続の終了まで可能です。
したがって、本肢は妥当です。
3:妥当
当事者および参加人には、聴聞の場で意見陳述や証拠書類を提出すること、さらに主宰の許可を得て質問を行う権利が認められています(行政手続法第19条第2項)
したがって、本肢は妥当です。
4:妥当
当事者や参加人は、聴聞期日に出頭せずとも、文書による陳述を行う事が可能です(行政手続法第19条第3項)
これにより、聴聞への出席が難しい当事者等でも、意見を述べる機会が保障されます。
したがって、本肢は妥当です。
5:妥当でない
主催者は、当事者等が正当な理由なく聴聞期日に出頭せず、陳述書等を提出しない場合、その者に対し、再度機会を与える義務を負いません。
主催者はあくまで、提出された資料や証拠に基づき、判断します。
したがって、本肢は妥当ではありません。
(補足)試験対策について
聴聞手続に関する問題では、条文の内容を正確な把握が求められます。
特に、下記の条文を重点的に学習すると良いでしょう。
- 第16条(資料の閲覧の請求権)
- 第19条(聴聞の手続)
- 第22条(調書の閲覧)
よくある出題パターンとして、
1.当事者や参加人の権利
2.行政庁や主催者の義務
3.正当な理由がない場合の処理
が挙げられますので、重点的に確認することをオススメします。