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遺留分に関する民法特例の利用に必要な手続を解説

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当ページでは、遺留分対策に有効な3つの「合意」を解説します。

遺留分とは

遺留分とは、法律で最低限保障される相続分の取り分を指します。

遺留分は、被相続人の遺志に関係なく、遺留分をもつ相続人に確保することが認められた権利なので、他の相続人に侵害された場合には「遺留分侵害額請求」を行うことができます。

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被相続人が経営者で親族が後継者の場合

被相続人(死亡人)が法人の代表者の場合、後継者が相続人の場合には遺留分を気にする必要があります。

後継者に自社株式を全て取得させると、他の相続人との間に不均衡が生じ、遺留分を請求される可能性があるからです。

また、死亡時から一定期間内に行った生前贈与は、特別受益として相続財産に含まれます。

他の相続人から遺留分を請求された結果、自社株式を処分せざるを得なくなると、事業継続に大きな影響を与えることになります。

自社株式は相続財産に含まれるため、遺産の大半を占める場合にこのような事態を想定しなくてはなりません。

遺留分に関する民法特例

遺留分に関する民法特例とは、遺留分の計算に一定の修正を施す規定をいいます(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(以下、「法」と記載します) 第4条、第5条)

  1. 除外合意
  2. 固定合意
  3. 付随合意

1. 除外合意

除外合意とは、後継者が被相続人から贈与等で取得した自社株式について、遺留分の算定対象から除外するためにとる合意手続を指します。

「贈与等」とは、対価を得ないで行った贈与のみでなく、著しく低い価額にて行った譲渡した場合も含まれるため、自社株式の取扱いには注意しましょう。

2. 固定合意

固定合意とは、合意した時点での評価額を算定基礎とし、遺留分算定時との差額は考慮しないとする合意の手続を指します。

合意時の時価について、公認会計士、税理士、弁護士等の専門家による「相当な価額である」との証明が必要な点に注意しましょう。

3. 付随合意

付随合意とは、除外合意・固定合意と併せて、自社株以外の財産を遺留分から除外したり、後継者以外の相続人が受けた贈与財産等を遺留分から除外することに合意する手続を指します。

付随合意は任意なので、他の合意のみで目的を達成できる場合には不要です。

遺留分に関する民法特例の適用要件

遺留分に関する民法特例の適用を受けるには、下記を満たす必要があります。

(1) 法人経営の承継の場合

会社要件(1) 中小企業者であること
(2) 合意時点において3年以上継続して事業を行っている非上場企業であること
先代経営者要件(1) 過去 又は 合意時点において会社の代表者であること
後継者要件(1) 合意時点において会社の代表者であること
(2) 現経営者からの贈与等により株式を取得したことにより、会社の議決権の過半数を保有していること
※推定相続人以外も対象です※

(2) 個人事業経営の承継の場合

先代経営者要件(1) 合意時点において3年以上経営して事業を行っている個人事業者であること
(2) 後継者に事業の用に供している事業用の全てを贈与したこと
後継者要件(1) 中小企業者であること
(2) 合意時点において個人事業者であること
(3) 先代経営者からの贈与等により「事業用資産」を取得したこと

活用までに必要な手続

遺留分に関する民法特例を利用するには、下記の手続が必要です。

  1. 推定相続人全員と後継者の合意
  2. 経済産業大臣の確認
  3. 家庭裁判所の許可

1. 推定相続人全員と後継者の合意

民法特例を利用するには、先代経営者の遺留分をもつ推定相続人全員と後継者とで合意し、下記の合意書を作成する必要があります(法 第6条各項)

  1. 後継者の経営承継の円滑を目的として合意すること
  2. 後継者が先代経営者から贈与等により取得した自社株式・事業用資産の価額について、遺留分の計算から除外する旨(除外合意)、または 遺留分の計算に算入すべき価額を固定する旨(固定合意)
  3. 後継者が代表者でなくなった場合、後継者以外がとれる措置
  4. 必要に応じ、推定相続人間の平衡を図るための措置

固定合意については、法人経営の承継の場合のみ可能です。

2. 経済産業大臣の確認

推定相続人全員と後継者との間で「合意」が成立したら、1か月以内に申請を行う必要があります(法 第7条)

2-1. 提出先

提出先は、「経済産業省中小企業庁 事業環境部 財務課」です。

問合せ先経済産業省 中小企業庁 事業環境部 財務課
住所
(書類の提出先)
〒100-8912
東京都千代田区霞が関1丁目3番1号
電話03-3501-1511(代表)
03-3501-5803(直通)
中小企業庁ホームページ遺留分に関する民法特例
経営承継円滑化法の確認申請のオンライン手続

1-2. 必要な書類

(1) 法人経営の承継の場合

  1. 確認申請書
  2. 確認証明申請書(家庭裁判所の許可申立における添付書類)
  3. 合意書
  4. 定款及び株主名簿の写し
  5. 登記事項証明書
  6. 従業員数証明書
  7. 貸借対照表、損益計算書
  8. 上場会社等でない旨の誓約書
  9. 印鑑登録証明書
  10. 先代経営者、推定相続人全員、後継者の戸籍謄本等(法定相続情報一覧図も利用可)
  11. 税理士等の証明書(固定合意の場合)

(2) 個人事業経営の承継の場合

  1. 確認申請書
  2. 確認証明申請書(家庭裁判所の許可申立における添付書類)
  3. 合意書
  4. 印鑑登録証明書
  5. 先代経営者、推定相続人全員、後継者の戸籍謄本等(法定相続情報一覧図も利用可)
  6. 認定支援機関の確認書
    ※合意の対象とした事業用資産が、贈与直前まで先代経営者の事業の用に供されていたこと及びその資産を後継者が事業の用に供していることの確認
  7. 先代経営者の3年分の確定申告書

民法特例の適用と、贈与税の納税猶予制度(事業承継税制など)を利用し、贈与税の納税猶予を受けることは可能ですが、両者は別の手続であることに注意しましょう。

1-3. 経済産業大臣の確認事項

経済産業大臣は、下記を確認します(法 第7条各号)

  1. 合意が経営の承継の円滑化を図るためになされたこと
  2. 申請者が後継者の要件に該当すること
  3. 合意対象の株式を除くと、後継者が議決権の過半数を確保することができないこと(法人の場合)
  4. 後継者が経営者でなくなった場合などに、後継者以外の者が取れる措置が定められていること

3. 家庭裁判所の許可

経済産業大臣の「確認書」の交付を受けた日から1か月以内に、家庭裁判所に申立てを行い、許可を受ける必要があります(法 第8条)

3-1. 申立先

中小会社の場合、旧代表者の住所地の家庭裁判所です。

個人事業の場合、旧個人事業者の住所地の家庭裁判所に申立てます。

3-2. 申立てにかかる費用

申立には、下記の費用が必要です。

連絡用の郵便切手は、提出書類、申立先となる家庭裁判所により異なるため、事前に確認しましょう。

3-3. 必要な書類

  1. 申立書
  2. 経済産業大臣の作成に係る確認証明書
  3. 合意書面の写し(推定相続人の人数分)
  4. 中小会社の旧代表者 又は 旧個人事業者の出生時から現在までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  5. 推定相続人全員の戸籍謄本

上記の他、事案に応じて必要な書類があるため、家庭裁判所への事前確認をオススメします。

個人事業者が民法特例を利用する際の注意点

個人事業者が民法特例を利用する場合、対象となる資産に注意しましょう。

1. 対象となる資産

個人事業者が民法特例を利用する際、下記の要件を満たす資産が対象であることが求められます。

  1. 先代経営者の事業の用に供されていた資産
  2. 先代経営者から自分以外の者に対する贈与の日の属する年の前年分の事業所得に係る青色申告書の貸借対対照表に計上されているもの

事業のうち、不動産貸付業、駐車場業、自転車駐車場業は除外される点に注意しましょう。

1-1. 対象となる資産の具体例

宅地等贈与の直前において、
贈与者の事業の用に供されていた土地、または 土地の上に存する権利で、建物または構築物の敷地の用に供されているもののうち、棚卸資産に該当しないもの
建物贈与の直前において、
贈与者の事業の用に供されていた建物で、棚卸資産に該当しないもの
減価償却資産(1) 固定資産税(償却資産)が課税される償却資産
(2) 自動車税または軽自動車税において、営業用の標準税率が課税される自動車
(3) その他上記に準ずるもの

2. 贈与の範囲に注意

個人事業者が遺留分に関する民法特例を利用するには、事業用資産の「全部」を贈与しなければなりません。

このため、対象が不動産である場合に、その一部分のみを贈与することは認められません。

共有の場合、旧個人事業者の持分の全部を贈与することは認められます。
(対象不動産が旧個人事業者の単独所有である必要はありません。)

遺留分に関する民法特例の利用に必要な手続まとめ

当ページでは、遺留分に関する民法特例の利用要件、必要な手続を解説しました。

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カテゴリー: 相続・相続税


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榊原沙奈
(さかきばら さな)
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